ファーマコビジランス部門の重要な役割のひとつは、医薬品のベネフィット・リスクプロファイルを理解することです。しかし、ファーマコビジランス部門は、時間のかかる手作業の業務に時間を浪費することが多く、その時間は価値中心の業務に費やす方が好ましいでしょう。最も退屈なファーマコビジランスの業務は、医学文献モニタリング(MLM)です。当社の最近のブログで述べたとおり、手作業かつ繰り返しの作業は、従業員の不満の主な原因です。

自動化にはこの負担を大幅に軽減する可能性があり、多忙なファーマコビジランスの専門家からこの作業を取り除くだけでなく、サードパーティサービスへの依存を減らすことで、組織のコストを削減します。

リアルタイムの包括的な医学文献レビューは、ロボットによる自動化、自然言語処理、機械学習とデータマイニング、情報検索、および分類とフィルタリングのシステムによって行うことができます。自動化ツールは、PubMedやEmbase等グローバルのパブリケーションに関連するデータベースだけでなく、潜在的な安全性の問題に関するローカルのパブリケーションに関連するデータベースをすべてスキャンすることが可能です。

ローカルのパブリケーションをレビューする能力は極めて重要です。なぜならば、選択した医学文献モニタリングを実施している欧州医薬品庁(EMA)のみならず、規制当局は、医学文献レビューのプロセスを調和させる措置を講じていますが、そこには限界があるからです。例えば、EMAは選択したデータベースのみをカバーし、製造販売承認取得者(MAH)はその他すべての医学文献をモニターして、副作用(AER)の疑いを報告する責任を抱えたままです。

リアルタイムの利点

リアルタイムモニタリングの利点は、症例が文献に記載されるとすぐにファーマコビジランス部門が利用できるようになり、患者と企業の両方に有利になるように迅速な対応が可能になることです。部門に過度に負担をかけるのであれば、ファーマコビジランスはリアルタイムのアップデートに縛られる必要はなく、むしろ、部門や企業が医学文献検索の望ましい頻度を選択できるようになります。

潜在的なADRが特定されると、自動化ツールは関連情報を検出して、症例作成のために自動的に抽出することができます。これには、ADRの報告者、使用した医薬品、経験した副作用、患者の人口学的データ(使用可能な場合)等に関する情報が含まれます。

実施されたすべての検索に対して監査証跡を自動的に作成することができ、可能性のあるADRの特定について検討した記事を示す記録を作成することができます。さらに、文献検索で頻繁に発生する重複の問題は、個別症例安全性報告(ICSR)をスキャンするツールをもつことによって、高度な自動化で管理することが可能です。

コグニティブインテリジェンス

医学文献モニタリングの自動化は、単に医薬品や症例の記載を探して、予め定められた経路を通ってデータを導くにとどまりません。実際、高度なコグニティブ自動化ツールは、関連記事の特定に長けていて、問題になっている医薬品に関連している可能性がある潜在的な症例を瞬時に理解します。

さらに、このツールは、内部で開発されたインテリジェンスと増加する外部知識ベースとを組み合わせて、時間とともに意味のある推奨を提供することができます。経験を積んだコグニティブシステムは、検索の構築を支援して、データベース検索の精度を向上させることができるのです。それが意味するのは、高度な自動化ツールによって手作業が排除されるだけでなく、文献の症例を検出する品質と感度が高められるということです。

コグニティブ・コンピューティングがファーマコビジランスの多くの手作業のプロセスを軽減し、プロセスを強化する方法については、当社の最新のWebcast「Productivity, Compliance and Quality: The Holy Grail of Pharmacovigilance」をご覧ください。